血栓性外痔核とは
血栓性外痔核は肛門にある外痔核の血流が悪くなってできた血豆のことです。長時間座っていたり、排便時に強くいきんだり、おしりが冷えてしまったことなどで、突然発症するといったケースが多くあります。肛門の周りにパチンコ玉ほどの大きさで色が透けて青黒くみえるのが特徴です。一時的にでも急激な負担が肛門にかかったことにより起こります、痛みを伴うことがほとんどです。
血栓性外痔核の症状
一般的な血栓性外痔核はエンドウ豆ほどの大きさですが、なかにはもっと大きく現れる血栓性外痔核もあります。肛門の周囲に痛みを伴うイボ状の突起ができますが、さほど痛みを訴えない方もいる一方、非常に強い痛みを自覚される方もおり、痛みの程度は患者さまによって異なります。また、腫れが大きい場合には、肛門周囲に違和感があります。
血栓性外痔核の腫れは硬く、破れて血が出てしまうケースもあります。トイレットペーパーなどで肛門周囲に触れる際、痛みが強くなり、加えて、座ることでも痛みが生じるため、大きな支障を日常生活できたす可能性も少なくありません。
血栓性外痔核の治療法
大きな血栓の場合や痛みが強い場合、治りが悪いケースでは外来で局所麻酔をかけた上で、切開を加えて血栓を除去するケースも考えられますが、基本的な治療方法としては、お薬を処方して保存的に治療していくというものです。痛みが強い場合は鎮痛薬を内服することで苦痛を和らげながら、軟膏を塗布して治療をしていきます。
血栓は血液の塊なので時間とともに吸収され、次第に痛みも引いていきます。1週間程度で痛みはとれますが、血栓が完全に吸収されて消えるのには、1カ月程度かかる場合もあります。
血栓性外痔核の注意点
血栓性外痔核は誰にでも突然起こりうる病気ですので、予防などに努めましょう。食事や日常生活上の注意点としては以下のようなものが挙げられます。おしりに急な痛みを感じたら、お早めに当院へご相談ください。
- 温めることで痛みも緩和していきます。お風呂にゆっくりと浸かることをおすすめします。
- 血栓性外痔核は、なるべく刺激しないようにして、おしりに負担をかけないことが大切です。肛門の外側が腫れているので押し込んでも中には入りません。
- 便秘の方は緩下剤などを利用して、あまりいきみすぎないようにすることが大切です。排便に関しての注意点としては急がないこと、我慢しないことを心掛けるようにしましょう。
- 激しいスポーツを避けるようにして、アルコールや辛い料理など刺激のある食べ物を控えるようにして、肛門にかかる負担を極力減らしましょう。
- 仕事などの関係でずっと同じ姿勢をとることが多い人は、お尻の血の巡りを良くしてあげるように意識してください。時折、身体を動かすなどしてください。